代々木公園（渋谷区代々木神園町ほか）内の木造の平屋「オリンピック記念宿舎」にオープンする軽飲食店を運営する事業者の優先交渉権者がドトールコーヒー（神南1）に決まった。

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　JR原宿駅西口近くの「原宿門」近くに位置する記念宿舎は、戦後の1946（昭和21）年に連合国軍総司令部（GHQ）占領下で建てられた米軍向けの住宅地「ワシントンハイツ」の一戸。ワシントンハイツは1964（昭和39）年の東京オリンピックを契機に返還され、選手村として活用され、記念宿舎はその後選手村の一棟として保存されていた。建設から80年近くがたち、内外装共に老朽化が激しく、リニューアルが決まり、1月20日に解体工事を始めた。

　リニューアルは、都が昨年3月に発表した、都立公園全体の整備・管理運営の指針とする「パークマネジメントマスタープラン」の中でも、各園の特性を生かしながらリニューアルする「都立公園リフレッシュプロジェクト」の一環。取り壊し後は外観デザインをそのままに再建し、「多くの人がくつろぎ、集う空間の拠点」となる施設を目指す。

　公益財団法人東京都公園協会は、同施設で営業する軽飲食店を運営する事業者を募集。外部審査員も交えてコンセプトやサービス、事業の安定性などを審査した結果、優先交渉権者をドトールコーヒーに決めた。同社は、「人といきものと歴史をつむぐ」「心地いいひとときを」などをコンセプトに、同園の魅力や特性などを踏まえたカフェの運営を提案したという。

　リニューアルでは、記念宿舎周辺も広場や園路、照明など一帯を再整備する。今後、両者は事業内容などの協議や契約の締結を行い、2026年3月下旬の開業を目指す。